ヴィトンのタンブールホライゾンのベルトストラップの手入れについて
ヴィトンのタンブールホライゾンのベルトストラップを例に説明していきたいと思います。
ヴィトン製品ですが全てが本革ではなく塩化ビニールや合皮などが使われています。それは製品や柄によってさまざまな素材が使い分けられています。ひとつ分かっていることは革がヒビ割れたり、擦り切れたり、千切れたりした場合には修理となります。修理方法として破損部を全て交換してしまうか、補修ですが補修の場合だと完全には元通りにはならないということです。イメージ的にはズボンなどに穴をあけてしまった場合、上から目立たない色のパッチを当てて誤魔化すか、元の色とは全く違うパッチを貼りデザインを変えてしまうといった方法だと思ってください。あくまでも使えるようにすることが補修で新品同様の元通りにできるわけではありません。しかし日常的なメンテナンスをしておけば、ヒビ割れや色褪せなどの経年劣化はある程度防ぐことができます。
ヒビ割れた状態について
この写真はタンブールホライゾンのストラップの劣化品になります。表側はダミエのトアル地、裏側はヌメ革といわれる素材になっています。この写真では裏側のヌメ革がヒビ割れてボロボロの状態になっています。これは手入れをしなかった為に革部分が脂分を失って固くなり結果的に割れてしまった状態になります。こうなってしまうと修理はほぼ不可能、もしも修理できるとしても高額で新品を買った方がいいんじゃないかという金額になってしまいます。
お手入れ・メンテナンスの方法
こちら側の面をトアル地といい、この部分は塩化ビニールでコーティングされていて、とっても丈夫に出来ています。ただ水分には弱いので濡れた場合はすぐに拭き取ることが必要です。一般的な手入れとしては1000倍に薄めた中性洗剤で拭き掃除をしてから防水スプレーがおススメされています。ただ防水スプレーを使う場合、裏のヌメ革にかかってしまうと変色してしまうので注意が必要です。
他にはエナメル、レザーなどがありますが基本的には水がついたら拭くのが前提です。レザーに関しては3ヶ月に一度はクリームを塗ってあげてください。
こちら側はヌメ革といわれる素材で
●摩擦などによる艶や色など経年変化が大きい。
経年劣化ではなく経年変化です。
●汚れやすい
●水や油をよく吸いこみます。
ヌメ革は汚れや劣化などが激しくクレーム要因になりやすいのですが、それでもルイヴィトンはヌメ革を採用し続けています。デメリットは大きいですがそれだけヌメ皮の質感や手触りなどをヴィトンは重視しているということなんだと思います。
ヌメ革はメンテナンスをしないとすぐに劣化してしまうのが面倒なところです。
ヌメ革のメンテナンスについて
①水がついたらすぐに拭きとる。
②皮の表面の汚れはブラシで落とす。汚れたまま水や油がついたら、そのままシミになってしまいます。
③クリームなどで革に栄養を与える。これをすることで革に油が補給されて柔軟になります。これをしないと革がヒビ割れる大きな要因になり取り返しがつきません。
これは私が今使用しているクリームですが、ヌメ革用クリームということもあり適度な油分で余計なべたつきはありません。UVカットもするので紫外線による変色も防げます。そしてよくある嫌な臭いもしないので身に着けるものや持ち運ぶものにも安心して使えます。日本製ということで製品の品質も安定しています。ただ他のものに比べて内容量は少ないですが、品質が悪くて内容量が多いものよりも断然コチラをおススメします。大型のカバンなどに使用するのでなければ薄く塗って伸ばすものなのでかなりの面積と回数使えます。
私も知らずにずっとメンテナンスなしで使い続けるところでしたが、革ベルトのあたりが少し固くなってきた気がしたこと、またベルトの中古品にヒビが多いことに気づいて調べてみるとメンテナンスした方が延命できるという話がありました。やはり高い時計なので普段から最低限のメンテナンスだけでもしておこうと思います。
タンブールホライゾンのベルトストラップは正規の新品で50,000円ぐらいするので簡単に買い換えをしたくはありません。それに比べるとクリームを購入しておいて、たまに栄養を与えるというのはそこまでの手間ではないと思います。
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