最初に
13世代・14世代インテルハイエンドCPUにて高負荷時にVRAMエラーが発生する不具合が現在報告されています。
VRAMエラーはCore i9 13900、Core i9 14900などの高クロックモデルだけだと思われていましたが、最近ではi7でも発生したとの報告も確認されています。原因がオーバークロックによるものなのか、冷却不足による焼損由来なのかは現時点ではまだはっきりしていません。しかし冷却不足が原因というのなら無理なオーバークロックで熱が上がりすぎた場合も、通常使用でありながらCPUクーラーの能力不足で熱が上がりすぎても結果は同じだと思います。これから夏が来ることを考えればもう一度、CPUクーラーを見直してもいいのではないかと思いこの記事を書いています。
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引用元 Game Park
なぜ空冷クーラーを選択するのか
単純に冷却能力だけで考えれば、家庭用であれば水冷CPUクーラーが最強だと思いますが、水冷クーラーには実は大きな欠点も存在します。
価格が高い
空冷のクーラーであれば3000円~8000円ほどあれば中級クラスの強力なサイドフロータイプを購入することが出来ます。
同じDEEPCOOL製の簡易クーラーであれば
15000円~20000円ほどかかり空冷に比べて高額な投資が必要になります。誰も知らないようなメーカーの格安な簡易水冷CPUクーラーも存在しますが、耐久性や液漏れなどの可能性を考えると購入するべきではないでしょう。
水冷クーラーの寿命
空冷CPUクーラーは約50000時間が寿命と言われており約5年間ぐらいの寿命です。そして簡易水冷CPUクーラーの場合は約3年と言われています。空冷CPUよりも高価でありながら寿命も短いので価格以上の差があります。また簡易水冷の場合はホースやポンプだけの交換は難しく一式交換になるのに比べて。空冷式は寿命が来たとしてもファンの部分だけです。同一サイズのファンに交換すれば修理完了なので、空冷式には寿命はないと考えてもいいかもしれません。
定期的な点検と交換
簡易水冷式CPUクーラーが怖いのは液漏れによるショートです。ホースの劣化や継ぎ目の老朽化などで液漏れが発生してマザーボードやグラフィックボードを破損する可能性がある為、定期的な目視による点検が必要になります。CPUクーラーの設置スペースを選ばず冷却性能も高いのに簡易水冷がそこまで普及していないのはこれが一番の理由だと思います。
空冷CPUクーラーを取り付ける時の注意点
空冷のCPUクーラーは冷却能力が高くなればなるほどヒートシンク部分が大きくなります。その為、購入しようとしているCPUクーラーが使用しているケースに入るかが一番の問題になるのですが、メーカーホームページで調べれば搭載できる最大のCPUクーラーの高さが掲載されています。
これはDEELCOOL AK400の製品サイズになります。ミドルケースではCPUクーラーサイズは155mmが最大というものが多いのでAK400が売れているのはこの辺りが理由だと思われます。
こちらはDEELCOOL AK620の製品サイズになります。AK400よりも上位クラスの空冷クーラーだけあって160mmとなっています。このあたりからミドルケースでは入らないサイズになってきます。購入前にしっかりと下調べをしておくことが重要です。
まとめ
2024年時点でも簡易水冷CPUクーラーの様々な問題は解決されていません。オーバークロックを行って極限までCPU性能を引き出すのでなければ現時点で簡易水冷は不要だと考えます。
それよりもできるだけ高性能な空冷CPUクーラーの取付とBIOSで適切なCPU設定を行っておく方が効率的だと思います。もしも今後、第13世代、第14世代ハイエンドCPUで力不足になってきた時に初めてオーバークロックを検討すればいいと思いますが、その頃には欠点が克服された水冷CPUクーラーが登場しているか、それ以上の冷却性能をもったCPUクーラーが登場しているはずなので、そこで初めて空冷クーラーからの変更を視野に入れればいいと思っています。
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