AndroidとiPhoneは今後どちらが勝つのか?現在の状況と今後のシェア率は?
世界のモバイルOSのシェア率は2023年8月時点で日本ではiPhone(iOS)が69.3%、Androidが30.6%という結果となっています。
世界ではAndroidが70.8%、iOSが28.5%となっています。日本ではAndroidが30.6%、iOSが69.3.% 今後のシェアの動向は、新製品の発売や市場の変化などによって変わる可能性がありますが、現時点では日本ではiOSが優勢で、世界ではAndroidが優勢と全く逆の結果が出ています。
※出典元 https://gs.statcounter.com/os-market-share/mobile/worldwide/#monthly-202308-202308-bar
では、なぜ日本と世界でここまでOSのシェアに差があるのか?
世界ではAndroidのシェア率が圧倒的に高い理由はなぜなのか?以下のような要因が考えられます。
価格
AndroidはiPhoneに比べて比較的安価であることが、世界でAndroidのシェアを伸ばす要因となっています。特に新興国では、安価なスマートフォンの需要が高く、Androidのシェアが高い傾向にあります。一方、日本ではiPhoneのブランド力やサービスの充実度が高く、価格に対する抵抗が低い販売方法がとられている為にiOSのシェアが高いと考えられます。
バリエーション
AndroidはiPhoneに比べて製品の種類が豊富であることも、Androidのシェアを伸ばす要因となっています。Androidは様々なメーカーが採用しており、サイズや性能、デザインなどの選択肢が多くあります。これに対して、iPhoneはApple1社だけが開発・販売しており、製品の種類が限られています。そのため、ユーザーの様々なニーズに合わせてスマートフォンを選ぶことができるAndroidのほうが、世界的には人気が高いと言えます。
文化
AndroidとiPhoneのシェアには、各国の文化や嗜好の違いも影響しています。例えば、日本ではiPhoneのデザインや機能性が好まれており、iPhoneを持つことが一種のステータスであったり流行となっています。また、日本ではAppleのサービスやアプリが充実しており、iPhoneの利便性が高いと感じる人が多くiPhoneからiPhoneしか検討しない人が多いのも日本の特徴です。
一方、中国ではAndroidのカスタマイズ性や多様性が好まれており、Androidのシェアが高いと言われています。また、中国ではGoogleやAppleのサービスが制限されており、特にiPhoneの利便性が低いと感じられています。逆にAndroidは機能をカスタマイズすることで中国独自のサービスを利用することが可能です。
オープンソース
Androidはオープンソースとして公開されており、ハードウェアメーカーやアプリ開発者が自由に改良やカスタマイズを行うことができます。これにより、Androidは多様なデバイスやアプリに対応できる柔軟性を持ち、競争力を高めています。また、オープンソースはGoogleの技術力やイノベーション力をアピールする手段ともなっています。
日本でiPhoneのシェア率が高い理由
粗悪なAndroid端末で懲りた人が多い
スマートフォンが普及しはじめた時期には様々なAndroid端末が各キャリアから発売されていました。AndroidOS1.6や2.1の時代は様々な問題が多くまともに使えないような欠陥品といってもいいほどの端末も数多くありました。そういったものを購入して痛い目にあった人が数多くいます。そういった人が基本性能、品質の高いiPhoneを購入して感激したことでAndroidに対する抵抗をもっている人が日本には一定数存在します。私がAndroidがまともに安定して使えると思ったのは4.0以降ぐらいなのでAndroidはかなりの間、満足度の低い状態だったと考えます。
日本の独自の携帯電話販売方法
日本ではガラケーの時代から携帯電話の本体代金を0円または安価に抑えて、通信料金に上乗せしてから回収するという方法がとられてきました。そのため、高額な端末であっても比較的手軽に購入できるシステムや常識が根付いていたことで、iPhoneのシェアが高まったと考えられます。
安心の品質とサポート
iPhoneはサポート期間が長く一度購入するとiOSのバージョン更新が継続して行われます。iPhoneの場合は平均5年間と言われますが、通常のAndroid端末は一度のバージョンアップしかしないものも多く最新のAndroidで使えている人はほとんどいません。例外的にGoogleから発売されているGooglePixcelシリーズはサポート期間が長いとされていますがPixel 6以降はOSアップデートが3年、セキュリティアップデートの提供期間は最低5年となっています(それ以前はどちらも最低3年)。これだけ見ても大きく違います。端末が高額であっても端末が壊れない限りは約5年間最新のOSを使えるというのはiPhoneの大きな魅力です。
端末 | Ver | 発売日 | サポート 年数 | サポート 終了日 |
iPhone XR | iOS17 | ー | 2018/10/26 | |
iPhone XS | iOS17 | ー | 2018/09/21 | |
iPhone X | iOS16 | 2023/9/19 | 6年 | 2017/11/03 |
iPhone 8/Plus | iOS16 | 2023/9/19 | 6年 | 2017/09/22 |
iPhone 7/Plus | iOS15 | 2022/9/16 | 6年 | 2016/09/16 |
iPhone SE(第1世代) | iOS15 | 2022/9/16 | 約6年 | 2016/03/31 |
iPhone 6S/S Plus | iOS15 | 2022/9/16 | 7年 | 2015/09/05 |
iPhone 6/Plus | iOS15 | 2019/9/19 | 5年 | 2014/09/19 |
iPhone 5S | iOS15 | 2017/9/19 | 6年 | 2013/09/20 |
iPhone 5C | iOS10 | 2017/9/19 | 4年 | 2013/09/20 |
iPhone 5 | iOS10 | 2017/9/19 | 5年 | 2012/09/21 |
iPhone 4S | iOS9.0 | 2015/9/16 | 約5年 | 2011/10/14 |
iPhone 4 | iOS7.0 | 2014/9/17 | 約4年 | 2010/06/24 |
iPhone 3GS | iOS6.0 | 2014/2/21 | 約6年 | 2009/06/26 |
iPhoneはサポート期間が長いこともあり新機種が発売されるのは1年に1度程度です。その為、小売店も端末の保護カバーであったり液晶保護フィルムなどの取り扱いがしやすく、長期にわたって需要が期待できます。3世代前のiPhoneアクセサリーを買いに行ってたとしてもすぐに手に入ります。その反面、Androidは最新の機種が季節ごとに販売され同じものは発売されません。その為にケースや液晶保護フォルムなどを取り扱っても一時期しか売れずに不良在庫になるので、短期間しか実店舗では販売されずAmazonなどのネットショップで購入することになります。そういった面からもiPhoneしか購入しない層というのが一定数存在します。
またiPhoneはバッテリー交換なども簡単に近隣店舗ですぐに行えることも多いのですが、Android端末は取り寄せに時間がかかったり金額が高額であったりするのでそういった面でもiPhoneは優勢です。ここまで日本ほどシェア率が高くなってしまうとこういった些細なことでも消費者にとっては大きな差につながります。
ただiPhoneのシェア率が日本で異常に高い理由として私個人の見解としてはみんなiPhoneを使っているから私もという日本人特有の同調圧力が一番の原因ではないかと個人的に思っています。
※スマートフォンのシェア率は様々なアンケート媒体により誤差が出ているのでここで紹介しているシェア率は正確ではない可能性があります。
まとめ
あくまでも個人的な意見ですが、日本でiPhoneが販売されて10年間ぐらいなら仕方ないと思いますが、若い人たちが世代交代をしている現状でAndroidのシェアがここまで低いのはメーカーの怠慢であり売りっぱなしというところも影響していると思います。iPhoneの場合、一度購入すれば平均5年間は最新のOSが提供され続けます。しかしAndroidの場合は一回だけのOS更新、もしくは一度もOSが更新されない機種というのはざらにありました。
最近でこそOSのアップデート回数を約束するメーカーも数社ありますが、基本的にOSのアップデートが行われるのは1回というのが私のイメージです。iPhoneは高額な端末ですが、それに見合った性能とサポートを提供しているのが人気の秘訣だと思います。
SAMSUNG 4世代のAndroidオペレーティングシステム(OS)のアップグレードサポートを提供
AQUOS R8も3回のOSアップデートを行うようですが、まだまだ日本メーカーでもOSのアップデートへの意識は低いように感じます。
スマートフォンをの買い替え時について考えればバッテリーが劣化した時、OSが古くなり問題が出た時というのが私の個人的な買い替え時です。
具体的に言えばそiPhoneであればバッテリーが劣化しても比較的安価にバッテリー交換が可能なので最新のiOSをサポートしなくなった時、Androidであればバッテリーの劣化、GoogleがOSをサポートしなくなった時というのが目安だと思います。
しかし不思議とiPhoneはサポートが切れるまで使うのですがAndroidユーザーは2年~3年の間くらいで端末に飽きてしまい買い替えている人が多い印象を受けます。それだけiPhoneの品質と価格が高いということだと思いますが、私はAndroid派なのでもっとAndroidに頑張ってほしいと思います。2画面スマートフォン、折り畳みスマートフォン、超小型スマートフォンなどはAppleが作ることのない変態端末でAndroidがあるからこそ生まれる名機だと思っています。
安いだけではなくAppleのように長期間のOSのアップデートが行われるAndroid端末。これが日本でAndroidのシェア率を上げるキーポイントなのかもしれません。GooglePixelが7年間のサポートを約束したのは当たり前の話だと思います。
そこまでして初めて日本人特有の同調圧力から逃れることができるのではないでしょうか?
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