以前、スマートフォンサイズのWindows端末であるARROWS Tab V567/Pとそれよりも高性能な端末としてGole1Proの記事を公開しました。

記事公開からかなり時間が経過したのでGole1Proの後継機となるGole2Proが発売されています。正直、Chuwi MiniBookも持っている私としてはこれ以上Celeron J4125搭載の類似端末が増やす必要はなかったのですが、intel5095を搭載してJ4125よりも性能が上がったこと、懸念点であった端末の高温問題が改善されたということでGole2Proを購入しました。私が購入したのは8GB+256GBでバッテリー非搭載モデルです。ちなみに購入した価格はキャンペーン適用で24,000(税込)でした。
Celeron J4125とN5095の性能の違いについて
性能の違いといっても当然ながらN5095のほうが性能が高いのは当たり前でJ4125に比べてどれだけ速いのか?消費電力がどれほど違うのかという2点が重要です。


この結果を見る限りはN5095のほうがJ4125に比べて3割ほど早いようです。そして消費電力に関してですがJ4125のTDPが10Wに対してN5095が15Wなので消費電力もN5095のほうが3割ほど高いという結果になります。そういった意味ではN5095になったからといっても買い換えるだけの理由には欠けると思います。ただ電源供給が昔に比べてUSB PDにより15Wどころか65Wでもモバイルバッテリーから給電でき安定動作することを考えると消費電力の多さに関してはデメリットになりにくいとは思います。
前モデルGole1Proの発熱問題について

前モデルであるGole1Proについては発熱の問題がよく話題に上がりました。CPUにクーラーは装着されていますが本体に冷却ファンは搭載されておらず金属筐体からの放熱が唯一の冷却手段でした。しかしバッテリーが背面カバーに引っ付けられていることもあり高負荷の処理時や充電しながらの使用すると火傷をするほどの発熱が話題になりました。
しかしGole2Proでは冷却ファンの搭載や筐体の各所にスリットが設けられており常に排熱と吸気が効率的に行われることでかなり改善をしているということだったのでそれも今回の購入動機となります。今回私はバッテリー非搭載を選びました。その理由としては
●バッテリーが劣化した時に不安
●熱問題にバッテリーが影響しているならバッテリーは不要
●TYPE-CからPDで給電できるのでバッテリーは必須ではない
●バッテリー非搭載を選べば8GB 128GBの価格で8GB 256GBが購入できる。
※Aliexpress限定の価格
この4点の理由で今回は「バッテリー非搭載」を購入しました。
実際の温度状況
CINEBENCH R23`を動かした結果です。

CINEBENCHを動作中の温度です。しばらく見ていましたが85℃前後で推移していました

`
ベンチマーク終了数分後の温度ですがあっという間に温度は下がっています。筐体を触っても暖かい程度です。 Gole1Proと比べても進化している証拠だと重います。

Gole2Proの初回起動について

今回私が購入したGole2Proはバッテリー非搭載版なのでモバイルバッテリーを接続して起動させました。DC12Vの端子にトリガーケーブルを使用すればUSB充電器でもモバイルバッテリーでも問題なく動作をさせることができました。ちなみにTYPE-C表記の端子に通常の‘USB-Cケーブルを刺しても問題なく起動します。ただ私の場合はXrealAirを接続するのでこの端子で給電するわけにはいきませんが、使わない人であればトリガーケーブルなしで電源供給することも可能です。

側面ですがこちらにもUSB3.0×2とMicroSDスロット、イヤホン端子が搭載されているのでUSBハブやカードリーダーの持ち運びも不要な点はポイントが高いです。

CPUに負荷のかかるセットアップ中に筐体を触ってみましたが、スリットから暖かい空気が排出され本体は少し暖まっているぐらいです。Gole1に関しては触れないぐらい熱いというレビューが数多く出ていましたのがGole2Proではそう感じなかったので改善、もしくはバッテリーなしにしたのも功を奏しているのかもしれません。
Gole2Proの体感動作について
CeleronJ4125に比べて約30%程度は高速なはずですが体感ではそれ以上速く感じました。筐体の冷却がうまくいっており過酷な環境と酷使してもサーマルスロットリングが起きにくくなっている可能性はあります。
Youtube再生やPrimeVideoの鑑賞をしていても遅いと感じませんし、Office系アプリを使って事務作業をしていても特に不満を感じることはありません。ゲームや動画編集をしない限りは問題ないと思っています。
5.5インチモニターの実用性
Gole2Proに液晶は搭載されていますが実用性は皆無です。理由としては表示されているアイコンよりも指のほうが大きく正確にタッチするのが難しいというのが一番の理由です。確かに解像度も1280×720と低いですが、この画面サイズであれば問題はありません。ただ液晶が搭載されていることでトラブル時の対応はしやすくなっています。
モバイルでの運用について

私はGole2Proをモバイル端末として購入しました。基本的にARグラスであるXrealAirと接続して外出先でも快適に大画面で使用する為に購入した端末です。
XrealAirとGole2Proは直接接続して使用することはできるのですが、XrealAir単体では3Dofモードを使うことができないのでXrealBEAMと接続して使っています。BEAMがなかった場合は視点に画面がついてきてしまい使いにくいのと画面の大きさが足らずに視力によほど自信がない限りは逆に効率が悪くなってしまいます。
以前はCeleron J4125搭載のスティックPCを使っていましたが、モバイルバッテリー運用で電源が少し不安定であったり、映像をHDMIからTYPE-Cに変換する手間がありました。
【過去記事】

【Windows】旅行用にXREALAirとスティックPCを利用する新モバイル環境を試しました。
Gole2ProとスティックPCを並べた写真です。比べてみるとさすがに大きな差があります。ただ私の所有しているスティックPCはMicroUSB給電なので安定度は大きく違います。ただ購入するなら12Vに対応したスティックPCが発売されているので大きさにこだわる方にはそちらをおススメします。CPUもJ4125からインテルN100に性能も向上しています。
Gole2Proまとめ

F-07Cの写真
Gole2Proを購入した感想ですが、ARROWS Tab V567/PやF-07Cの購入を検討しているようなモバイル好きにはおススメできます。V567やF-07Cといった実用性が疑わしいような端末はめったに発売されませんし高額です。
実際に現状で上記端末を購入したとしても実用性は皆無で所持欲を満たすだけになります。少しでも実用性を上げる為にカスタムしたとしてもその努力に見合う結果はほとんどないでしょう。それを考えるとGole2Proは十分に実用性を満たしますし価格もお手頃です。
実際に使用してみた感想としてはバッテリーなしでもモバイルバッテリーや汎用アダプターで安定して動作しますし、USBポートも数多く数多く用意されているのでハブも必要ありません。Windows11にも正式対応しているのでアップデートの手間もかかりません。F-07Cなどに比べて少し分厚いという欠点はありますが、そのおかげで筐体の発熱を抑えられていると思うとこれは仕方がないところだと思います。

ディスプレイに関しては当然ながら実用的なサイズではありませんが、モバイルモニターやARグラスとの接続を想定してHDMIやAltDP対応のTYPE-Cを搭載しているので特に問題にはならないと思います。指タッチでもブラウザを立ち上げて動画を見るぐらいなら問題はないです。デスクトップによく使うサイトのショートカットを置いたり工夫すればさらに使いやすくなります。ただillustlatorでデザイン作成やCADで図面を作成といった作業は無理です。
GZBOXやHIGOLEから5.5インチではなく7インチのMiniPCが発売されていますが液晶サイズを大きくすれば本来の趣旨から外れてしまいます。そういった意味ではGole2Pro2025年で購入できるスマホサイズのWindowsPCとしては完成されているのかもしれません。






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