Astro Slide 5G Transformerを使ってみたレビュー 第1回
Astro Slide 5G Transformerのベンチマークについて
Astro Slide 5G TransformerのAntutuベンチマーク(V8.3.4)の結果です。私がメイン機種で使っているLG V60 ThinQ(SnapDtagon865搭載)が52万点くらいなのでそれと比べるとかなり下です。正直、当初の予定通りDimensity 1000のままならいい勝負になったと思います。CPUを下げるなら一刻も早く出荷してほしかったところですが、1年も遅れたのは更に残念な結果だとと思います。とはいってもGeminiPDAが12万点台なので後継機としては十分に役目は果たすとは思います。
ハードウェアキーボードについて
キーボードに関しては以前のGemniPDAとほぼ同じですが、やはり新品との差なのかもしれませんが、すこしキーの方を感じます。キーストロークは以前と同じように深いのですがキーの音がカチャカチャと以前よりするような気がするのも時間とともに減っていくのかもしれません。暗闇でも打てるようにキーボードにバックライトがついていますが普段はオフにしておいて暗闇の時だけONにするほうがバッテリーの駆動時間を伸ばせます。ただ昼間でもONにしておくとうっすらとブルーの光が見えてお洒落な感じがするのでONにしておくのも否定しません。またキーボードの裏側にゴムが付いているのでタイピング時にもしっかりとホールドしてくれるようになりました。
日本語入力の設定
今回これに苦労しました。仮想キーボードで日本語入力ができなかったこと、ハードウェアキーボードで長音記号(ー)が打てるようになるまで時間がかかりましたが、一度設定するとGeminiPDAのように再設定の必要がないのは助かりました。
キーボードスライドについて
W-ZERO3のような軽快な変形は期待していませんでしたが、複雑なスライド方式なのでかなり気を使います。開く時はもちろん閉じる時の方が更に気を使う感じで慣れたとしても片手で簡単に変形させるのは難しそうです。ただその分しっかりとしていて液晶部分のガタツキは皆無で安定して打つことが可能です。
文字の大きさ
Astro Slide 5G Transformerの液晶は6.39インチ (2340 x 1080ドット)です。
標準の設定だとせっかくの高解像度が生きてこないので設定を変更しました。
開発者向けオプションをONにして最小幅をONにします。
ディスプレイ→詳細設定からフォントサイズと表示サイズを小さくとすると文字を小さくすることができるので大画面、高解像度を生かした表示にできますが、このあたりは個人の嗜好もあると思いますが標準設定よりも小さくする方が使い勝手が良くなります。また液晶に関して思うのは有機ELは発色が鮮やかすぎて少し目が疲れる気がするので、これなら焼き付き防止も含めて普通の液晶で夜簡単じゃないかと思います。
充電に関して
GeminiPDAの場合はTYPE-C端子が2つありましたが充電出来るのは片方だけでした。しかもPD充電はできず接続すると本体保護のために電源が落ちる仕組みでした。しかしAstro Slide 5G Transformerは2つTYPE-C端子がついていても両方で充電可能、PD充電にも対応しています。ただ付属のACアダプタは5V/2Aなのが残念です。
またAstroSlide5GはQi充電(10W)に対応しているのでさらに使いやすくなりました。
不便だと思う点
ここに書く不便な点に関してはあくまでも個人的な感想というここと前振りしておきます。
ストラップホールがない
Astro Slide 5Gのキーボードを簡単に開いたり閉じたりには慣れが必要です。そして重量の割に外装は樹脂製ということで少し強度に不安が残ります。コンクリートの上にでも落としてしまえば再起不能でしょう。どれだけ気をつけていてもキーボードを変形させる時などは危険です。社外品のケースが発売されてストラップホールがついていればいいのですが、2022年5月時点ではまだ発売されていません。幸いAstroSlide5Gにはイヤホンコネクタがあるのでイヤホンコネクタに取り付けるストラップという方法が使えます。ストラップホールができればリングストラップで落下は防げるようになります。ただあくまでも保険と思ってください。
数百円程度で売られている安物と違ってしっかりとホールドしてくれます。
指紋認証の誤作動
Astro Slide 5G Transformerには指紋認証が搭載されています。しかし現状で役に立ちません。私の場合だけかもしれないんですがポケットやカバンに入れている際に指紋認証で誤判定しているようで、指紋認証で解除しようとすると既定の回数以上以上間違えました。というメッセージが出ていることが多いです。
他にも同じような人が多いならソフトウェアのアップデートで改善をして欲しいところです。
Felica非搭載
unihertzもJelly2でFelicaを搭載したのでオプションで選択肢があれば嬉しかったです。ここ数年はモバイルSuicaを愛用しているんですが、チャージのお手軽さ、ワンタッチでの決済やJRに乗る時の便利さは唯一無二のものです。QRコード決済が主流の世の中ですがFelicaはQRコード決済と比べて圧倒的に便利です。今後PlanetComputersが後継機を出すならFelica搭載を検討してほしいと思います。
Astro Slide 5G Transformerのレビューまとめ
GeminiPDAに比べてかなりスマートフォンとしてして使いやすくなりましたが、外装が樹脂製なので持ち歩きにかなり気を遣います。キーボードが変形する関係で社外品のカバーは難しいと思いますが純正のケースが存在している以上作れないことはないと思うので登場を期待します。
日常的に使う時にはスマートフォンスタイルでブログなどの更新の時にはキーぼーそスタイルという使い方をしていますが、つくづく1台で完結させるためにFelicaが搭載されていればよかったと思うことが多々あります。
本格的にGerminのSuica対応スマートウォッチを検討する時期かも知れません。ただ私はプライベートの外出時にはタンブールホライゾンを使っていることが多いので他の方法がないかを探しているところです。
色々と書きましたが現状で使ってみて致命的なところはありません。ただ私の場合、初期不良でSIMトレイが付属していなかったのでSIMでの運用ができていないので通信関係の動作検証はSIMトレイが届いてからとなります。正直2年待った挙句にスペックダウンだったので金額の分の価値があるかどうかということを聞かれると微妙です。今は中古でCosmo Communicatorが20,000円以下で出回ることが出てきたのでハードウェアキーボード搭載の端末が欲しいのならそちらを選択するのも一つの方法です。
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