GIGAZINEの倉庫破壊事件の裁判結果が実は3/11に出ていた
GIGAZINEの倉庫破壊事件ですが3/11に建物収去土地明渡等請求訴訟でGIGAZINE側が裁判で敗訴していました。
最初に
裁判で争われている土地と建物(2009年末時点、グーグルストリートビュー)
2019年4月にGIGAZINE所有の倉庫が解体業者に目の前で破壊されていた。自分の所有であると告げても破壊の継続が行われた、アスファルトを壊そうとしたらショベルを高く上げすぎて建物まで破壊してしまったという信じられない言い訳でGIGAZINE所有の倉庫が地上げの対象になっているという事件が発生しました。この問題をめぐっては、地主、不動産会社、解体業者それぞれに不審な点があり反社会的勢力も関係し滅失登記を狙った悪質な地上げではないかということからネット上で話題になった事件です。
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現状について
警察に被害届を出して刑事事件として告訴と裁判が行われていました。進捗を気にしていたんですが裁判中ということもあり新しい情報は何もありませんでした。
しかし
「GIGAZINE倉庫破壊事件」で編集長が敗訴した理由 バトルは控訴審へ
参考 弁護士ドットコムニュース
という記事を見つけてGIGAZINE倉庫破壊事件の続報としてGIGAZINE側が建物収去土地明渡等請求訴訟で現時点では完全敗訴という裁判結果を知りました。
要点だけ書くとGIGAZINE側は敗訴して
●建物を解体および撤去して更地にして退去
●賃料相当の損害金を原告に対して支払い命令
以上2点の命令を受けたことになります。
判決理由としては地裁は編集長が土地の地代を13年分(355万円)滞納していたことから、女性地主との間で信頼関係の破壊が認定されたこと。また祖父の死後で建物のある土地まで編集長のものになるという契約が存在したと編集長は主張していましたが、地裁はこの契約の存在を認めず編集長に土地の所有権はないとしています。
裁判結果だけを見ると敗訴ですが、あくまで地方裁判所なのでGIGAZINE側が望めば控訴審が行われるでしょうし、控訴する限りは建物収去等についても仮執行宣言を付されている点ですぐにどうこうなるということはなさそうです。
GIGAZINEについて
このGIGAZINE第一倉庫の破壊に関しては、記事の公開当初から大きな反響と衝撃が起こりGIGAZINE側が正義という感じでネット民が味方につき、GoogleMAPから関係各社の情報に悪質な情報を追加するということも発生しました。
GIGAZINE側の情報だけを見ると不動産会社や地主、解体業者などありえない対応でしたが真実は当事者同士にしか分からないところでしょうし、外野としては裁判の結果や警察の対応を見るしかないと思います。
ただネット上でかなりの大騒ぎになったこと、GIGAZINEは読者の支持を得てネット攻勢に出ていたことを考えると建物収去土地明渡等請求訴訟が地方裁判所の判決で敗訴であったとしても、事件を記事にした以上は同じように記事を書くべきだったんじゃないかと思います。もしもこのまま控訴せずにまた記事にもしないのであればGIGAZINE側がネットメディアであることを利用して一方的に都合の良いことだけを情報発信したと受け取る人も多いんじゃないかと思います。
判決が出たのは3/11ですがGIGAZINE様のサイトをみてもそれらしい報告の記事はアップされていませんでした。
以前GIGAZINE様より
「GIGAZINEはお金より社会正義を優先したのである。」
というメッセージが掲載され共感していましたが、都合が悪いところだけ発信をしないのであれば某メディアと同じではないかと心配になってしまいます。ただ他の裁判の関係もあり情報の発信はできないというところもあるかもしれません。しかし簡単にでも敗訴報告の記事はアップしてほしかったと個人的には思っています。
※KEISUI ART STUDIOでも3/11に判決が出ることまでは3/8の記事で報告がありましたがその結果については記事にされていませんでした。
ただ今回の判決で思ったのが不動産会社や地主が建物の持主と事前に話をしておき、もしも双方で言い分の食い違いがあれば解体前に建物収去土地明渡等請求訴訟で決着をつけておけば、ここまでの騒ぎにもならなかったと思うので悪手と不手際が目立った気がしてしょうがありません。
過程はどうあれ裁判の結果だけを見るとGIGAZINE側が敗訴したので、GUGAZINE側に非があるのが間違いなさそうです。
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